第127章 賠償

あの日以来、谷口美桜は山﨑蓮に一度も会っていない。彼から何かが届くことも、もうなかった。

けれど――山﨑蓮の「やっていること」だけは、止まらない。

その日、川原遥香が研究室へ飛び込んできた。スマホをそのまま美桜の目の前にぐいっと突きつける。

「美桜、見て! 警察、ついに下山柚奈を正式に逮捕したって! ははは!」

谷口美桜はちらりと画面を一瞥しただけで、指先でスマホを押し返した。

「当たり前でしょ」

「当たり前じゃないって!」

川原遥香はぶんぶん首を振る。

「下山柚奈ってずっと保釈もされてないし、普通に手続き踏んだら、警察が動くまで何か月もかかるはずなの。なのにこんなに早い。ね...

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