第142章 何か裏がある

ちょうどそのとき、研究室からデータが送られてきた。谷口美桜はスマホを手に、そのまま隣に腰を下ろして確認を始める。

視界の端に、横山彩が持ってきたスイーツが入った。

華悦レストランのケーキ。ひとつひとつが薔薇の形で、表面には金箔まであしらわれている。

――一般家庭で用意できる代物じゃない。

このところ横山彩が毎日のように「手作りの愛情弁当」を差し入れてきたことを思い出し、美桜はようやく、胸の奥に引っかかっていた違和感の正体に気づいた。

ぶるるる……。

横山彩のスマホが鳴った瞬間、彼女の肩がびくっと跳ねる。

「谷口社長、わ、私の母からで……ちょっと出て、電話してきます」

彩は慌て...

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