第146章 これからはずっと私がいる

前田梅子はようやく体が戻ってきたばかりで、少し話しただけで眠ってしまった。

谷口美桜は息を殺して病室を出る。扉をそっと閉めた瞬間、ようやく胸の奥に溜めていた息を吐き出した。

この病気は、治る見込みがほとんどない。ならせめて、梅子ママが今の状態のまま保てるだけでも――それでいい。

壁にもたれ、そっと目を閉じる。

梅子ママが目を覚ました。それだけで十分だ。

「お疲れ」

小山海斗が近づいてきて、フルーツジュースを差し出した。

谷口美桜は受け取り、一口含む。

「……オレンジジュース?」

「大丈夫。砂糖ちょっと入れたから、酸っぱくない」

小山海斗はぱちっと片目をつぶる。

「俺が絞...

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