第157章 小山海斗の探り

「美桜、どこ行くんだ?」

小山海斗もそのタイミングで外へ出てきた。

谷口美桜は申し訳なさそうに彼を見上げる。

「海斗兄、研究室でちょっとトラブルがあって。いったん戻らないと」

「俺も付き合うよ。正直、俺も疲れた」

海斗は自分の頭を指でとんと叩く。

「酒は飲めないし、ここにいても息が詰まる。ちょうど俺が運転する」

退院したばかりの海斗のことが頭をよぎり、谷口美桜は迷った末に頷いた。

「うん。じゃあ……帰ったらちゃんと休んで」

「谷口美桜」

背後から山﨑蓮の声が飛ぶ。美桜は反射的に眉をひそめ、振り返りもしなかった。

「海斗兄、行こ」

彼女は車のほうへ大股で歩き出す。

山...

ログインして続きを読む