第160章 山本由樹

吉岡誠二の車がオーロラ・バイオを出て間もなく、山﨑蓮の車に前を塞がれた。

山﨑蓮はドアを乱暴に開けると、迷いなく大股で近づき、運転席の横に立つ。

吉岡誠二が窓を下ろす。意外そうに眉を上げた。

「山﨑社長?」

「谷口美桜に近づくな」

山﨑蓮の視線は氷みたいに冷たく、口調には拒否という選択肢がない。

「山﨑社長、私は仕事で――」

その言い訳を聞きながら、吉岡誠二は肩をすくめて笑い、首を横に振った。

「山﨑社長。あなたたちはもう離婚してる……いや、そもそも結婚すらしていないんでしたよね? 口を出す立場、ありますか?」

「それに今後、大野グループとオーロラ・バイオが協業するなら、接...

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