第161章 簡単に彼らを信じてはいけない

山本由樹は一瞬きょとんとし、すぐに吹き出した。

椅子の背にもたれ、組んだ足をぶらぶら揺らす。瞳の奥の悪戯っぽさが、いっそう濃くなる。

「谷口社長、今の言い方はちょっといただけないな」

彼はファイルを指で軽くコン、と叩いた。

「『俺があんたに頼みがある』って何だよ。山本グループとオーロラの提携は、どう考えてもウィンウィンだろ」

「そっちは技術、こっちは金と販路。立場は対等だ」

谷口美桜はくすりと笑う。

「対等? 山本さん、入ってきてから今まで、対等じゃない条件をいくつ出しました? それで『対等』は通りませんよ」

山本由樹はぱちりと瞬きをした。

「底を見たかっただけ」

「で、...

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