第164章 手伝いの条件

チンッ!

エレベーターが到着した。中にはすでに数人、乗っている。

谷口美桜は山本由樹をじっと見つめ、それから無言で乗り込んだ。山本由樹も続く。

二人はそのまま駐車場へ。谷口美桜は車のロックを解除し、助手席のドアを開けた。

「山本さん、どうぞ」

山本由樹は遠慮なく腰を下ろす。谷口美桜はぐるりと回り込み、運転席へ。

「山本さん、誰が私のこと嗅ぎ回ってるって?」

「大野文也」

その名を聞いた瞬間、谷口美桜の指がハンドルをきゅっと握り込む。表情は、ほとんど動かないまま。

「大野グループがオーロラ・バイオと組むなら、私を調べるのは当然よ」

「へえ。で、誰が君を児童養護施設に捨てたか...

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