第166章 袋叩きにされる

夜はすっかり更けていた。谷口美桜はハンドルを握り、児童養護施設のほうへ車を走らせる。

助手席の山本由樹は、うとうとと舟をこぎはじめていた。美桜は何度も横目で彼を見た。――どうして私が児童養護施設へ行くって分かったの? そう聞きたいのに、タイミングがつかめない。

「聞けよ、ほら」

山本由樹が大きくあくびをする。

「聞いたら安心して前見ろ。お前の運転、マジで危ねぇんだよ。こっちは心臓に悪い」

またあくび。美桜は言葉を失った。

「山本さん、どうして私の行き先が分かったんですか?」

「松本さんにさ、裏庭の倉庫の話を二回してたろ。あそこにお前の物があって、しかもまだ燃えてない。だから見に...

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