第186章 友人

サーモンが運ばれてきた瞬間、山本由樹の目がぱっと光った。

箸でひと切れつまみ、口に運ぶ。もぐもぐと噛んだあと、満足げに頷く。

「見た目もいいし、味もいい。やるじゃん」

佐野薫は目を細めて笑い、向かいの席にどかっと腰を下ろした。

「でしょ。あたしの腕、昔は児童養護施設の看板だったんだから。……危うく埋もれるところだったけどね」

「美桜がこの店、手配してくれなかったらさ。今ごろ、食ってくのも怪しかったよ」

そう言いながら、佐野薫は谷口美桜の椀に次々と料理を取り分け、あっという間に山盛りにした。

「美桜、もっと食べな。細すぎ。ほら、頬だって肉がないじゃん」

谷口美桜は笑って受け取っ...

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