第196章 新薬の開発に成功しました

山本由樹の車が完全に見えなくなるまで待ってから、山﨑蓮はようやく口を開いた。

「大野家が、どうしてあそこまでして彼女を“戻す”ことに執着してるのか調べろ」

「え?」三浦剣太は要領を得ない顔をする。「だって大野家の子なんでしょう? 迎えに来るのは普通じゃないですか」

「普通じゃない」

氷みたいに冷えた声だった。

「それと、当時いったい何があった。大野直樹夫婦が失踪した理由も洗え」

三浦剣太の不満げな声を聞き流し、山﨑蓮は通話を切った。

丸山虎太郎が、もう一度だけ確認する。

「中、入りますか?」

「行かない」山﨑蓮は目を閉じた。「大野グループの内部事情。細部まで全部、資料を揃え...

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