第239章 アフリカ左遷

部屋のリビングで、山本由樹は山本凛太郎の向かいに腰を下ろしていた。

山本凛太郎はテーブルの上の書類に目を落としたまま、指先が小刻みに震える。

証拠が多すぎる。しかも、いくつかは数字まで揃った生々しい資料だ。会社の資産を海外へ移した事実を、逃げ道なく突きつけてくる。

これが表に出たら――。

山本凛太郎はごくりと唾を飲み込んだ。終わりだ。

名家は「一族のまとまり」を口にする。だが、もっと大事にするのは自分の都合だ。

皆の金に手を出した人間を、誰がかばう?

由樹は、凛太郎の顔色が青から赤へ、赤から灰へと変わっていくのを眺め、口元の笑みを崩さない。

「叔父さん。これ、もし世間に出たら...

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