第24章 トレンド

翌朝早く、下山柚奈は息を切らしながら山﨑蓮のオフィスへ駆け込んだ。

「蓮、ニュース見た?」

焦った声。目の奥まで不安でいっぱいだ。

「……何のニュースだよ」

山﨑蓮の口調には苛立ちが滲んでいた。昨夜、谷口美桜は帰ってこなかった。丸山虎太郎に確認して、ようやく出張だと知ったくらいだ。

福市の案件はこの二年ずっと彼女が窓口だった。行かせること自体は不自然じゃない。

それでも胸の奥がむかつく。出張ひとつ、なぜ一言も言わない。昨日だって彼は、使用人に美桜の好物を並べさせたのに。……馬鹿みたいだ。

「美桜のこと」

柚奈はスマホを差し出し、言いづらそうに続ける。

「私も何がどうなってる...

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