第63章 彼女を即刻解雇する

山﨑グループ社長室。

山﨑蓮の視線は、まだスマホの画面に縫い付けられたままだった。

谷口美桜は相変わらず友だち申請を承認しない。電話の一本すら、かかってこない。

そのとき、着信音が鳴った。オークションハウスからだ。タイミングだけはいい。だが、返ってきた答えは期待外れだった。

「山﨑社長、申し訳ございません。現在、白玉のバングルで適当な品がございません。新しく翡翠のバングルが数点入りましたが、ご覧になりますか」

「要らない。白玉じゃなきゃ意味がない」

山﨑蓮は被せるように遮る。

「ないなら、上質な玉を探せ。オーダーで作らせる」

通話を切り、再びLIMEの画面へ。谷口美桜の名前。...

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