第65章 評判が落ちぶれる

丸山虎太郎は慌ててしゃがみ込み、散らばった書類を揃えた。だが机の上に置く勇気はない。

「山﨑社長、来週火曜には入札の最終段階に入ります。明日はマーケティング部が会場の模擬運用を行いますので、こちらにご署名を」

下山柚奈も書類に目を落とし、その中に葉山グループの名を見つけると、眉をわずかに上げた。

「丸山さん、この案件、前も美桜が担当してたの?」

「はい」丸山虎太郎は小さく頷く。

重要案件はすべて、最終的に谷口美桜が目を通し、問題がないと判断してから山﨑蓮のもとへ上げられる。

会社の案件の七割は、彼女の掌の上にあったと言っていい。

下山柚奈は長く、やりきれない息を吐いた。

「…...

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