第23章

翌朝。

温水希は目を覚まし、全身が痛むのを感じた。

彼女は驚愕の表情で、自分が裸で高橋涼介とベッドに横たわっているのを見た。昨夜何が起こったのかは一目瞭然だった。

しかし、なぜか頭が真っ白だった……

その時、隣に寝ていた男が目を開けた。彼の瞳は深い井戸のように暗く、周囲を一瞥した後、視線は隣の女性に固定された。彼は歯を食いしばりながら彼女の名前を呼んだ。「温水希!」

温水希はその声に驚き、ようやく気づいた。

これは舞踏会の後だ。

彼女は温水希であり、ここにいるべきではなかった。

彼女は震える唇を開いたが、一言も出てこなかった。

ついに、震える声で、「た……高橋様……」

男...

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