第255章 台本選び

中澤絵梨花は言った。「これはミステリーものよ。かなり異色作ね。プロデューサーは三水真司が担当しているわ。彼はこれを高品質なドラマに仕上げたがっているの。続編の制作も見据えているからね」

「なんだか退屈そう。ママ、若者向けの恋愛ドラマはないの? 今のネットの主流は青春ラブストーリーなんだから」

 竹中萌香は唇を尖らせながら、手元の資料をめくっていく。彼女は探偵ものが好きではないし、そもそもこのジャンルを見たことすらなかった。

 中澤絵梨花は少し語気を強めて言った。「萌香、これは私が一番目をつけている作品なのよ。恋愛ドラマなんて業界じゃ格下扱いだし、ファンはつきやすくても賞は取れないわ。芸...

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