第266章 新学期の騒動

 こんな山口夏美に頼まれて、岡本凜太郎が断れるはずもない。彼は結局、彼女を焼肉屋へ連れて行くことに同意した。数人でわいわいと店を決め、たらふく食べた後はドライブに付き合い、服についた匂いをすっかり風に飛ばしてから彼女を家まで送り届けた。帰宅した山口夏美は、スパイシーな焼肉をこっそり食べたことが山口美崎にバレないよう、さっさとバスルームへ直行した。一方、メイドがランドリールームへ運んできた服を手に取った山口美崎は、そこに残る微かな焼肉の匂いを嗅ぎつけ、ふっと微笑んで首を横に振った。もう食べてしまったものを、こんな些細なことで咎めるつもりはない。むしろ彼女は、明日から山口夏美の食事の味付けを少し...

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