第272章 論争

「分かった」伊藤健は頷くほかなかった。「山口夏美は君のような家族を持ちながらも、おごることなく礼儀正しい。その上、真面目で苦労を厭わないとは、実に得難い逸材だ」

伊藤健の創作意欲は、山口豪によって完全に掻き立てられていた。これほど好条件が揃い、かつイメージにぴったりの役者がいるとなれば、彼の腕が鳴るのも無理はない。

その後、二人は投資や撮影の細部について話し合い、プロジェクトは正式に始動することとなった。尺の都合上、ショート配信ドラマとして制作するしかないものの、両者ともに地上波の連続ドラマと同等の基準で挑み、最高品質の作品を作り上げる決意を固めていた。伊藤健にとっても、こうしたネットド...

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