第281章 赤字商売

そう言い残すと、山口夏美は北村由紀の腕を引いて、振り返ることもなくその場を立ち去った。

 中島結子は夏美の背中を睨みつけ、悔しげに地団駄を踏んだ。

「私がお店をやっても儲からないって言いたいの? 人を見下すのもいい加減にしてほしいわ!」

 木下七海が慌てて同調する。

「そうよ、ちょっとウェブドラマに出たからって、あんな態度をとるなんて性格悪すぎ。結子のフライドチキンのお店、安くてすっごく美味しいじゃない。毎日あんなに行列ができてるんだから、儲からないわけがないわよね?」

 結子はギリッと唇を噛みしめたが、何も言い返せなかった。夏美の言う通り、彼女の店は現在、毎日赤字を垂れ流している...

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