第55章 全部私が引き受ける

中島結子は得意げに笑い声を上げた。見ろ、このクズ、ついにはウエイトレスにまで落ちぶれた。他人がデザートを一つ買うだけでも、愛想笑いを浮かべなければならないなんて、本当に下賤だ!

自分の笑い声が少し大げさだったことに気づき、中島結子は慌てて口元を覆い、芝居がかった口調で言った。「まさか本当だったなんて。お姉さま、本当にアルバイトに身を落としていたのね。はぁ、早く行って、お姉さまの商売に協力してあげましょう」

木下七海と中山琴子は顔を見合わせ、人の不幸を喜ぶように笑った。

三人は長い行列を無視し、直接店の中へと入っていった。

山口夏美はちらりと彼女たちに目をやったが、何も言わずに...

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