第62章 強い言葉を言う

リーグ戦は三本先取制で、山口夏美はあっという間に三局を制し、相手を完封した。

相手のレベルはそれほど高くなかったものの、山口夏美は毎回、圧倒的な力で勝利を収めており、玄人目には彼女の実力が群を抜いていることが容易に見て取れた。

「あのQ大の子、すごく安定してるな! ボールがまるでレールの上みたいに素直だ」

「新人だろ? 前の大会に出てても優勝できたんじゃないか……」

中村雅子も試合を見ていた。そして、見れば見るほど真剣な眼差しになっていく。山口夏美が高難度のカーブボールを打ち放った後、彼女はそっと唇を噛んだ。「フン、今のボールは確かに悪くないわね」

カーブボールなら、彼女にも...

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