第100章 礼儀正しいが、どこか荒々しい

エレベーターの扉が開き、白崎亮介は彼女を連れて病院の廊下を抜け、オフィスへ向かった。

どこか上の空な様子に気づいて、白崎が声をかける。

「どうした?」

江森美鈴ははっとして、何度も後ろを振り返っていた視線を引っ込め、首を横に振った。そのまま彼の後についてオフィスへ入る。

昼休みの時間帯。広いオフィスには、山川先生と久保田誠子が帰り支度をしていた。

正月で医師が交代休暇に入っているせいか、ほかに人影はない。

山川先生が美鈴を見るなり、からかうように言った。

「おー、亮介んとこのお嬢さんが来たじゃないか」

白崎は弁当箱を机に置き、椅子を引いて美鈴に座るよう促す。ついでに山川先生へ...

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