第174章 ここは墓地で、ホテルではない

二宮慎矢を誘惑したって?

江森美鈴は、高野里香がむき出しの敵意をぶつけてくる視線を受けて、思わず小さく鼻で笑った。

まさか、いつか誰かの口からそんな言葉を聞く日が来るなんて。

そういえば以前、二宮恵が高野里香と二宮慎矢をくっつけようとしていた。結局、うやむやのまま立ち消えになったけれど。

この二年、高野里香は隙あらば宮沢和也に近づいていた。てっきり、もう狙いを変えて宮沢和也が好きなんだと思っていたのに。

江森美鈴が答えないのを見て、高野里香は一歩詰め、刺すような口調で言う。

「図星? 私が間違ってるっていうの? いじってないなら、こんなに似るわけないでしょ」

昔から江森美鈴のこ...

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