第191章 二宮慎矢の心は、どうしてあんなにも残酷なのか

「ほら、先に乗れ。道端で泣いてたらみっともないだろ」

宮沢和也が手を伸ばし、彼女の肩を抱くようにして車へ押し込んだ。

江森美鈴は山川匡に電話をかける。後部座席に滑り込みながら、繋がるのを焦れて待った。心臓がやけに速い。

出るまでが遅い。やっと通話が繋がった瞬間、耳に届いたのは、明らかに距離を置く声だった。

胸の奥がきゅっと詰まり、身体まで強張る。声が掠れた。

「山川さん……白崎亮介は、生きてる。生きてるんですよね?」

ほんの一瞬の沈黙。次いで、さらに冷えた声。

「用がないなら切る」

「今日、会ったんです!」

切られそうになって、美鈴は声を張り上げた。

「本当に見た。……あ...

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