第213章 二宮おじさんの味、ミントの味

二宮慎矢が彼女を抱いて寝室へ戻ったとき、江森美鈴は眉をひそめたものの、目を覚ますことはなかった。

田中実里の隣にそっと寝かせ、慎矢はバスローブを手に浴室へ入る。さっぱりして出てくると、実里はいつの間にか美鈴の胸元へ潜り込み、ぎゅっとしがみついていた。

ベッド脇で立ち止まり、慎矢はわずかに目を見張る。二人とも、起きた形跡はない。

寄り添う姿が、やけに温かく見えた。

ぼんやり見入ったまま、透き通るように白い美鈴の横顔へ、慎矢の顔がゆっくり近づいていく。自分でも止められない。

――寝てるんだし、ひとつくらい……気づかれないだろ。

実里が転んだ件で、美鈴が無理に出ていこうとしたことを、ど...

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