第24章 彼女は無理やり氷の塊を喉に流し込まれた

助手席の男が身を乗り出し、声を潜めた。

「どうします?」

「連絡しろ」

男はスマホを取り出して短いメッセージを打ち、すぐさまハンドルを切って車の向きを変えた。

田中実里は泣き疲れ、江森美鈴の胸にしがみついたまま小刻みに震える。

「ママ……こわい……」

「み、実里……大丈夫。ママがいるから。ね、平気よ」

江森美鈴は震える手で背中を撫で、必死に宥めた。

ここまで来た以上、新谷理子だって無関係ではいられない。少なくとも、美鈴の前に一度は顔を出すはずだ。

理子さえ来れば、まだ手はある。まだ、やり直せる。

車の窓には濃いスモークが貼られていて、外の様子はまるで分からない。

やがて...

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