第34章 警察は江森美鈴に疑いの目を向けた

「以前、少し心理学をかじったことがあって……たまたま江森さんのメンタルケアを何度か手伝ったんです。江森さん、もうそれに慣れちゃってて、ほかのカウンセラーだと受けつけにくいみたいで」

女性警察官はうなずいた。

「承知しました。お嬢さん、先ほど『ご家族を支配している』とおっしゃった方のお名前は……二宮、で間違いないですか?」

「二宮慎矢です」江森美鈴が焦ったように言い添える。

そのとき、廊下側からコンコン、とノックの音。続いて、硬質な足音が病室へ踏み入ってきた。

入ってきた人物を認めた瞬間、江森美鈴は怯えきった顔で白崎亮介の腕にしがみつき、ずるずると後ろへ下がる。

二宮慎矢は淡々とし...

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