第45章 激しい運動はやはり控えめにしたほうがいい

二宮慎矢は返事をしなかった。牧野達也が手当てを終えるまで黙ったまま、ふいにぽつりと言う。

「……あいつは、そこまで俺を憎んでるのか」

牧野達也は薬を片づけながら傷口を一瞥した。薄情な女は見てきたが、ここまで容赦のないのは初めてだ。

鼻で笑う。

「自分でわかってるだろ。あの女をそばに置いときゃ、いずれどっちかが死ぬ」

二宮慎矢は立ち上がり、シャツに腕を通した。

「それなら、憎ませておけばいい」

「はいはい。俺から言うことはもうない。長生きしろよ」

牧野達也は、あの一刺しを思い出すだけで背筋が冷えた。あんな女を近くに置いて、二宮さんは夜どうやって眠れるんだか。

追加で飲み薬も出...

ログインして続きを読む