第47章 江森美鈴が新谷理子を平手打ちする

江森美鈴は眉をひそめ、ようやく目を開けた。

今の自分の生活は、もともとぐちゃぐちゃだ。新谷理子の相手までしている暇なんてない。

それに、美鈴だって言ったはずだ。二宮慎矢をもっと説得して、自分を解放するよう頼め、と。

なのにこの女は、なぜかいつも美鈴だけを目の敵にする。二年前もそうだったし、二年経った今も変わらない。

身体に掛けられていた毛布をどけ、上体を起こした瞬間――憎しみで塗りつぶされた新谷理子の視線とぶつかった。

美鈴はまだ眠気の残る声で言う。

「恐れ入ります。新谷さんのほうが、よほどお上手で」

この女、よくも私を罵ったわね。

新谷理子は奥歯を噛みしめる。瞳の奥に火が滲...

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