第49章 真田健太が江森美鈴を連れて逃げる

江森美鈴は田中実里をぎゅっと抱き締め、短い沈黙のあと、首を横に振った。

「だめ。もう実里に会わせてくれたでしょ。これ以上、あなたに迷惑かけられない」

真田健太は答えない。足を上げ、スマホを取ろうとして警戒をあらわにする池田へ、ゆっくり一歩ずつ詰め寄った。

池田は、真田健太が本当に実里を連れ出すのを恐れ、こっそり二宮慎矢に電話をかけようとした。

スマホを取り出した、その瞬間。

近づいてくる真田健太を見て手がびくりと震え、次の瞬間には端末を奪い取られていた。

何かを察した池田は、青ざめて後ずさりし、言葉を噛みながら叫ぶ。

「さ、真田さん……何をなさるんですか。旦那様のご指示で、実里...

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