第57章 江森美鈴、もう一度でも無駄口を叩いてみろ

リビングでは、江森美鈴と清水由美が田中実里の相手をし、ソファで積み木遊びに付き合っていた。そこへ加藤が階段を下りてきて近づき、低い声で告げる。

「江森さん。旦那様がお呼びです。上へ」

清水由美は空気の違和感を察し、慌てて立ち上がった。

「じゃ、私は先に帰るね。もう遅いし……」

江森美鈴は引き留めなかった。ここは彼女にとって、もともと刑務所みたいな場所だ。

それに、二宮慎矢が戻っている以上、由美と気楽に話せるはずもない。

清水由美を玄関まで送り、さらに加藤に「由美さんを送ってあげて」と頼むと、美鈴は踵を返して二階へ向かった。

加藤が清水由美を連れて庭へ出たところで、まだ車に乗り込...

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