第123話特別にドレスアップしなくていい

ブライオニー視点

黒のシンプルな運動着に藍色のランニングシューズを合わせ、髪をポニーテールにまとめてから鏡を確かめた。飾り気なんていらない。清潔で、動きやすければそれでいい。

「少し化粧してあげる」アリアが、化粧道具を手にいつものきらりとした目つきで背後に現れた。

「冗談でしょ」私は首を振った。「森の中を走って変身するのよ。舞踏会に行くわけじゃない。あの人たちの前でどう見えるかなんて、どうでもいいもの」

そう言いながらも、今夜のことを私は少し楽しみにしていた。ポラリス・シティにいたころみたいに、思いきり自由に走るなんて久しぶりだったからだ。

「ついていけるか心配?」私の表情を...

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