第90話私は一線を越えたかもしれない

ブライオニー視点

王家の大広間は、朝食のために円卓を囲んだ各都市の代表たちの話し声でざわめいていた。私はデレクの隣に座り、胸の内では緊張に波立ちながらも、どうにか平静を装っていた。私たちの卓にはアルファキング・ネイサンとルナクイーン・セレナがいる。そのせいで、どれほど有力なアルファたちであっても、むやみに近づいてはこなかった。

給仕たちが最後の皿を下げ終えると、アルファキング・ネイサンが立ち上がった。無理に張り上げた様子などないのに、その声は広間の隅々まで自然に響き渡る。

「諸都市のアルファならびに代表諸君。本日は、我が王国の安全保障に関わる案件について協議を行う。最初の会議は...

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