第188章

「見られてもいいけどね」

そう言うなり、彼はその唇を奪った。頭に血が上った水原蛍は、思わず彼の唇を噛む。

「高橋逸人、少しは恥ってもんを持ちなさいよ!」

高橋逸人は片手を伸ばし、彼女の後頭部を押さえ込む。甘い唇を味わいながら――恥? そんなもの、今さら何の役に立つ

「んっ……」

水原蛍は彼の腕を掴んだ。

鍛えたのかと疑いたくなる。

キスは前よりも、どんどん巧みになっている。

水原蛍の体は、彼の掌の中にすっぽり収まったみたいに支配されていき、彼の唇が口元から離れて、喉元へと滑り降りていく。

熱が、燃え移るみたいにじりじりと広がる。

ぞくりと背筋を走った悪寒で、はっと我に返っ...

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