第206章

新田未奈は、こちらの様子を見て何かがおかしいと感じたのか、口を開きかけ――その瞬間までずっと後ろで身をかがめてついてきていた真壁美彩が、飛び出すようにして彼女に飛びかかり、押し倒した。

真壁美彩は勢いよく頬を張り飛ばし、陰険な顔で睨みつける。

「黙りなさい。叫んでみなさいよ、死ぬ覚悟があるなら」

その後ろからさらに二人が現れ、新田未奈の口を押さえつける。三人はじっと前方を見据えたまま、水原蛍と東雲麻乃の背中が遠ざかっていくのを静かに見送った。

「収容所まで、あとどれくらい?」

水原蛍は前方を見回した。周囲には木々が鬱蒼と立ち並び、風が吹き抜けるたびに、枝が揺れて「ゴウゴウ」と不気味...

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