第211章

水原蛍は新田未奈を探して寮を出た。階段の踊り場まで来たところで、二人組の女子が上りながらひそひそ話をしているのが耳に入る。その会話の中に新田未奈の名前が出た瞬間、蛍はさっと前に出て通路をふさいだ。

二人の女子がぎくりと肩を震わせる。

「新田未奈はどこにいるの」

真正面から向けられた蛍の視線は、どこか冷たい。

片方の女子がおそるおそる口を開いた。

「きょう……未奈がまた東雲麻乃たちに連れていかれるのを見て……どこに行ったかまでは、ちょっと」

また東雲麻乃。

蛍の瞳の色が、すっと冷えた。

その頃、東雲麻乃は真壁美彩ともう一人の女子と一緒に寮の部屋にいた。三人はまだ、新田未奈を好き...

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