第212章

「ここは部隊だ。個人のヒーローごっこをする場所じゃない。お前たち、自分が何をしているつもりだ?」

 教官は目の前の四人を指さし、怒気をあらわにする。

「仲間をいじめるのがそんなに楽しいか? 東雲麻乃、お前、もう三年目の古株だろ。その程度の道理も分からないのか?」

 東雲麻乃は慌てて口を開いた。

「風野さん、違います。先に手を出したのは、あっちのほうで……」

「もういい!」

 風野さんが、ばん、と机を叩いて立ち上がった。

「俺はな、何事にも必ず理由があると思っている。まあ、今は善悪は置いておくとしてだ。三年目のお前が先頭に立って、後ろに二人も引き連れて、三人がかりで新兵一人に敵わ...

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