第244章

 そう言われて、佐藤安易はパッと表情を明るくした。彼女が許してくれたのだと思ったのだ。

「だけどね」

 水原美香は声音を一変させた。

「私って恩知らずな女なのよ。あんたを助ける気なんてさらさらないし、私の下で働かせるつもりもない。さあ、どうする?」

 水原美香は薄ら笑いを浮かべ、彼を見下ろした。

「ねえ、従兄さん。あれだけのお金……数千万も持ってて、どうして大人しく一生を過ごせなかったの? わざわざ賭博でスッカラカンになった挙句、さらに六百万の借金? 馬鹿じゃないの」

「頼むよ、美香! この通りだ、土下座だってする! 六百万なんてお前にとっちゃ端金だろ? 慈悲だと思って助けてくれ...

ログインして続きを読む