第252章

水原隆一はまだ何か言おうとしたが、水原美香はその手を乱暴に振りほどき、そのまま思いきり突き飛ばした。隆一は足元を取られて、どさりと床に尻もちをつく。幸い、そこから階段まではまだ距離があった。もしあの位置で落ちていたら、何カ月も入院する羽目になっていたかもしれない。

「本当に使えないわね。女のあたしひとり相手にして、それでも男のつもり? どうせこのあと言うことなんて決まってるんでしょ。『水原家から出て行け、二度と戻ってくるな』――違う? あいにくね、あたしのほうこそ、こんなクズみたいな家なんて願い下げよ。あんたに言われるまでもなく、自分から出て行ってあげる!」

水原美香は、そこらに散らばっ...

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