第110章 — 話せますか?

ナサン視点

アメリがシャワーを浴びているあいだ、俺は部屋の中を行ったり来たりしていた。今夜、彼女に「愛してる」と言うべきなのか? それは悪手なんじゃないか? 彼女はたった今、ひどく心を抉られる出来事から抜け出したばかりだ。そんなところに、さらに重いものを背負わせたら、受け止めきれないかもしれない。もし同じ気持ちじゃなかったら? それでも俺と結婚してくれるだろうか? くそ。そこまで考えていなかった。

思考を遮ったのは、バスルームから出てきたアメリの姿だった。ガウンを羽織り、タオルで髪の水気を取っている。こんな当たり前の仕草が、どうしてこんなにも色っぽいんだ。

「シャワー、どうだった?」と俺...

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