ボーナス-億万長者の友達 — ポールとマディソン — 9

ポール視点

バーから荒々しく踵を返し、マディソンの手首をつかんだまま引きずるようにして離れた。腹の底が煮えくり返っている。マディソンがそこにいなければ、あいつが息をしなくなるまで殴り続けていただろう。あいつがマディソンにしてきたことを思い浮かべるだけで、血が沸騰する。

「痛い、ポール。手首が……」マディソンが甘えるように呻いた。

俺はぴたりと足を止め、振り向くと、彼女の唇を強く塞いだ。卑劣な記憶も、汚い触れられ方も、全部引き剥がして、代わりに熱と親密さで塗りつぶしたい。唇を離し、俺はにやりと笑った。

「今の、どうして?」マディソンが笑みを浮かべて訊く。

「『メン・イン・ブラック』って...

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