第50章 — 帰国便

ナサン視点

帰りの飛行機の中だ。ポールは通路を挟んだ向こうで完全に落ちていて、ぐっすり眠っている。モーガンとキミーは俺たちの前の席に並んで座り、身体だけこちらに向けている。アメリーは――そう、アメリーはいるべき場所にいる。俺の隣で身を寄せてくれているんだ。

彼女が近くにいると、不思議なくらい心が凪ぐ。世界のほかの何もかもがどうでもよくなるみたいに。今日は金曜日で、週末が始まるのもありがたい。生まれて初めて、仕事に行きたくないと思っている。アメリーと一緒にいたい。明日は彼女のウェディングドレスのフィッティング――それを思い浮かべただけで、頬が勝手にゆるむ。

「何に笑ってるの、ナサン?」アメ...

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