第5章 — ランイン

アメリー視点

スコーンと紅茶を口にして、ひとしきり泣いたら、少し楽になった。カフェの隅の席に座っているあいだ、誰かに見られている気がしてならなかったけれど、顔を上げてもそこには誰の姿もない。気持ちを整えようとトイレへ向かい、涙でぐしゃぐしゃになった顔を拭いた。なんてこと、ひどい有様……。バッグの中をまさぐって化粧ポーチを探す。幸いフェイスシートが入っていて、それで手早く身なりを整えた。

病院の正面にある案内カウンターへ向かった。

「すみません。兄のザンダー・キャヴァノーが先ほど運び込まれたんですが、お部屋に移すと言われました。病室がどこか教えていただけますか?」私はできるだけ丁寧に尋ねた...

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