第172話優しい瞬間

セロン視点

レイラにもう少し何か言おうとした、その瞬間だった。弾んだ声が二つ、私たちの間に割り込んでくる。ノアとミアがこちらへ駆けてきたのだ。

ミアはいたずらっぽい笑みで私とレイラを見比べてから、甘い小さな声で言った。「パパ、ママ。二人が見つめ合ってるの、うれしいけどさぁ、わたしたちのことも無視しないで。かわいい子どもたちにも、ちゃんと注目してよ……」

思わず笑ってしまう。対してレイラは、少し気まずそうだった。頬がうっすら桃色に染まり、彼女はミアの頭をそっと軽く叩く。

「何を言ってるの。もう十分遊んだでしょ? まだ疲れてないの?」レイラは話題をそらそうとして問いかけた。

ミアの笑みは...

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