第177話クイーン

セロン視点

「パーティーはまだ一時間は終わらない。戻って愛想を振りまいてこい。今この水ぶくれを手当てしないと、歩いたときにもっと痛むぞ。だからもじもじするのはやめて、俺に任せろ」そう言い切った。

ポケットに手を突っ込み、消毒用のウェットシートと抗生物質の軟膏、それから水ぶくれ用の保護パッチを取り出す。

「それ、どこで手に入れたの?」彼女は驚いたように眉を上げた。

「君の家の使用人に頼んだに決まってるだろ」さらりと答える。「すぐ効くはずだ」

彼女は落ち着かない目で扉のほうをうかがった。「いいから急いで出てって。誰かに見つかったら気まずいもの」

その心配が妙に可笑しくて、つい笑みが漏れ...

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