第23話彼の胸にぶつかった

レイラ視点

ジェームズは素早くうなずいた。「もちろんです、ウィンターズ先生。すぐに退出します!」そう言うと、彼はノアをやさしく促して扉のほうへ連れていった。

二人が出ていくと、私はセロンに向き直った。「いまは軽い不快感程度でしょうが、筋肉の収縮はまもなく強くなります。耐えられなくなったら言ってください。無理に我慢する必要はありません」私は率直に言った。

返事を待つこともなく背を向け、筋弛緩剤の注射の準備に取りかかった。意識は治療の手順だけに集中していた。

調製した薬剤を持って戻ると、セロンは一言も発していなかった。だが全身は汗でしっとり濡れている。複雑な感情が胸をよぎった。他人にあれほ...

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