第26話もう沈黙はしない

レイラ視点

「そのとおりね」ヴィクトリアは短く言い切った。「この医者、どこからともなく現れて、画期的だとかいう治療法を持ち出した。セロンの病状につけこんで金儲けしようとしている山師じゃないって、どうして言い切れるの?」

怒りが体の奥を駆け上がり、奥歯がぎり、と噛み締められた。何年も研究を重ね、数え切れない不眠の夜を越えてようやく組み上げた治療を、神経細胞と腎臓のネフロンの区別すらつかない女たちに詐欺呼ばわりされるなど、腹立たしくてたまらない。辛辣な反撃を口にしかけたそのとき、ノアの憤慨した声が空気を裂いた。

「ちがう!」甲高い必死の擁護が響く。「ウィンターズ先生は世界でいちばん頭のいいお...

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