第294話一番幸せな瞬間

レイラ視点

花嫁控室の半透明のベール越しに、式場がすでに家族や友人で埋め尽くされているのが見えた。クリスタルのシャンデリアが柔らかな光を注ぎ、白いバラと百合が絡み合って、ロマンティックな花の海をつくり出している。すべてが夢のようで、どこか現実離れしていた。私は花嫁支度の部屋に立ち、胸が太鼓みたいにどくどく鳴っていた。

「緊張しないで、あなた。とびきり素敵よ」母はそう優しく言いながら、私のベールを整えた。

「ほんとに、ママ?」私は鏡のほうへ向き直った。映っている花嫁は、息をのむほど美しい白いウェディングドレスをまとっている。トレーンには真珠とクリスタルが散りばめられ、照明を受けて眩いほどに...

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