第84章罰の重みを背負ったキス

レイラ視点

「あなたに向けたものじゃない! ドアのところにいるのがジョーンだと思ったのよ。出ていって、今すぐ!」私は噛みつくように言い放ち、胸元でシャツをかき抱いた。羞恥と怒りが、同じ勢いで体内を駆け巡る。

セロンは戸口に立ったまま微動だにせず、視線だけをこちらに据えていた。その眼差しの強さに、肌の上を意識がぞわりと走る。私の要求など意に介さないとでもいうように、表情は終始、無感情のままだった。

ついさっき目にしたばかりのSNSの見出しが脳裏をよぎる――病院でクロエのそばへ駆けつけるセロン、そして爆発するように増えていく「二人の関係」をめぐる憶測のコメント。彼は彼女を見舞った足で、そのま...

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