第204章 松本光輝を解雇する

ある教師が舌打ちをした。

「あの田中安って奴、自業自得だよな。普段から殴られて当然みたいな態度だったけど、まさかあそこまで腐ってるとは」

「ああ。殴った時はスカッとするだろうけど、結局バカを見るのは松本光輝の方だからな」

本来なら、そこまで大ごとになる話ではなかった。学校側も内々で示談にしたがっていたのだ。だが、千葉主任という男は典型的な権力に弱いタイプで、金とコネを持つ田中の家に媚びを売り、あろうことか松本光輝の退学を自ら提案し始めたのである。

加えて、田中安の母親というのがまた厄介な人物だった。口が達者で声も大きく、まともな神経の持ち主では到底太刀打ちできない。

彼女は開口一番...

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